
オフショア・ニアショア・オンサイト開発の違いとメリット・デメリット
2026.1.15
「社内に案件はあるものの、エンジニアが足りず受注しきれない」
「外注を検討したい気持ちはあるが、コストや品質への不安から、なかなか一歩を踏み出せない」
こうした悩みは、決して特別なものではありません。
IT人材不足が深刻化する中、多くの企業が「開発リソースをどう確保するか」「コストと品質をどう両立するか」といった課題を抱えています。
そのような背景から、オンサイト開発・ニアショア開発・オフショア開発など、複数の開発体制を比較・検討する動きが広がっています。
本記事では、ITに詳しくない方でも理解できるように、それぞれの開発手法の違い・メリット・デメリットを整理し、自社に合った開発体制の選び方について解説します。
なぜ今、開発体制の見直しが必要なのか
IT人材不足という共通課題
多くの企業が直面しているのが、慢性的なIT人材不足です。
・社内エンジニアが足りない
・採用活動をしてもなかなか集まらない
・残業時間が増え、既存メンバーが疲弊している
このような状況下で、内製化だけでシステム開発を完結させるのは現実的ではないケースが増えています。特定の言語や高度なスキル以前に、「そもそもエンジニアの数が足りない」という課題を抱えている企業も少なくありません。
背景には、日本のIT市場が直面する「2030年問題」もあります。
少子高齢化により労働人口が減少する中、IT需要は今後も拡大し続けるとされており、2030年には国内で最大79万人のIT人材不足が生じると予測されています。
これは一時的な採用難ではなく、今後さらに深刻化していく構造的な課題です。
そのため、内製化だけに依存せず、外注やオフショア・ニアショアなどを含めた開発体制全体の見直しが、企業にとって避けて通れないテーマとなっています。
そこで注目されているのが、システム開発の外注(委託)や、開発拠点を分散させる開発体制の見直しです。
オンサイト・オフサイトとは?まずは全体像を整理
開発体制を理解するうえで、最初に押さえておきたいのが「オンサイト」と「オフサイト」という考え方です。
オンサイト開発:
エンジニアが顧客先企業に常駐して開発を行う形態
オフサイト開発:
顧客先以外の場所で(国内・海外含む)開発を行う形態
ニアショア開発・オフショア開発は、どちらもオフサイト開発の一種です。
各開発手法の特徴とメリット・デメリット
オンサイト開発
オンサイト開発とは、
エンジニアが顧客先企業に常駐して開発する方法です。
従来から多くの企業で採用されてきた、もっともイメージしやすい開発体制と言えるでしょう。
メリット
・対面でのコミュニケーションが取りやすい
・要件変更や仕様調整に即時対応できる
・セキュリティ・機密性の高い案件に向いている
デメリット
・人件費・コストが高くなりやすい
・エンジニア確保が難しい
・チーム拡張がしづらい
オンサイト開発は、要件が頻繁に変わる案件や初期フェーズには向いていますが、中長期的にリソース不足を解消する手段としては限界があります。
ニアショア開発
ニアショア開発とは、
国内の地方拠点や別地域のエンジニアに委託する開発手法です。
近年、「地方にいるエンジニアをリモートで活用する」という文脈で注目されています。
メリット
・首都圏よりコストを抑えやすい
・言語や文化、品質感覚の違いがない
・時差がなく、コミュニケーションが取りやすい
デメリット
・人材数には限りがある
・首都圏ほどではないがコストは一定かかる
ニアショア開発は、国内委託にこだわりつつコストを抑えたい企業にとって、現実的な選択肢のひとつです。
オフショア開発
オフショア開発とは、
海外の開発拠点(ベトナム・フィリピンなど)を活用する方法です。
以前は「安いけど不安」という印象を持たれがちでしたが、近年は状況が大きく変わっています。
メリット
・開発コストを大きく削減できる
・エンジニア人材を安定的に確保しやすい
・スピーディーに中長期でのチーム構築が可能
・技術力のある優秀なエンジニアを確保しやすい
デメリット
・言語や文化、品質感覚の違い
・パートナー選定を誤ると失敗しやすい
オフショア開発は、リソース確保とコスト削減を同時に実現したい企業にとって、非常に有効な選択肢です。

オンサイトとオフショア、ニアショアはどれが良い?
結論から言うと、「どれが一番良いか」は企業の状況によって異なります。
オンサイト・ニアショア・オフショアは、それぞれ得意な役割や向いているケースが違うため、自社の課題に合った開発体制を選ぶことが重要です。
ここでは「人材」「規模」「スピード」という3つの観点から整理します。
高度なセキュリティ対策や密な連携が必要な場合:オンサイト
要件が複雑で、関係者とのすり合わせが頻繁に発生するプロジェクトでは、現場で直接コミュニケーションが取れるオンサイトが力を発揮します。
特に、
・技術的な難易度が高い
・認識ズレが致命的な影響を与える
・社内メンバーと一体になって進めたい
といったケースでは、エンジニアが同じ場所で動けること自体が大きな価値になります。
オンサイトであれば、物理的な入退室管理や端末制御、情報の持ち出し制限など、セキュリティポリシーを自社基準で厳密に適用しやすく、情報漏えいリスクを最小限に抑えながら開発を進めることが可能です。
オンサイトは国内人材に限らず、海外企業から高スキル人材を招いて対応するケースもあり、「人材の質」と「現場連携」を最優先したい場合の選択肢と言えるでしょう。
人数・期間が大きいプロジェクト:オフショア
長期間にわたり、一定以上のエンジニアリソースを安定して確保したい場合は、オフショア開発が現実的な選択肢になります。
・開発期間が数ヶ月〜年単位
・機能数が多く、継続的な改修が発生する
・社内だけでは人手が明らかに足りない
このようなケースでは、国内リソースにこだわるよりも、人材層が厚い海外拠点を活用する方がスケールしやすいのが実情です。特に中長期の案件では、ニアショアよりもコストメリットが積み上がりやすく、「継続的な開発体制」を前提にするならオフショアが向いています。
コミュニケーションの円滑さ:ニアショア
要件定義が複雑、または仕様変更が頻繁に発生するプロジェクトでは、コミュニケーションの取りやすさが開発の成否を大きく左右します。
そのようなケースでは、国内の地方拠点を活用するニアショア開発が有効な選択肢となります。
特に、
・要件が固まりきっておらず、開発初期にすり合わせが多い
・仕様変更や追加要望に柔軟に対応する必要がある
・日本語での細かなニュアンス共有やドキュメント作成が必須
といったプロジェクトでは、言語や文化の壁がない点が大きな強みになります。
ニアショアであれば、海外オフショアと比べて物理的距離が小さく、オンラインだけでなく対面での打ち合わせもしやすいため、迅速なフィードバックと認識合わせを重ねながら開発を進めることが可能です。
コミュニケーションリスクを抑えたい場合、ニアショアは現実的かつ効果的な選択肢と言えるでしょう。
「どれか1つ」に決めなくてもいい
ここまで見てきたように、オンサイト・ニアショア・オフショアには、それぞれ得意な領域と役割があります。そのため、実際の開発現場では、いずれか1つに固定するのではなく、プロジェクトのフェーズや役割ごとに使い分けるケースが増えています。
例えば、
・要件定義や設計など中核部分はオンサイト
・実装や継続的な開発はオフショア
・仕様調整やスポット対応はニアショア
といったように、複数の開発体制を組み合わせることで、品質・スピード・コストのバランスを最適化することが可能です。
重要なのは、「オンサイト・ニアショア・オフショアのどれが良いか」を選ぶことではなく、自社のプロジェクトにおいて、どの工程・役割をどこに任せるのが最適かを見極めることです。
開発体制を柔軟に設計することが、人材不足が常態化する時代における、現実的で持続可能な選択肢と言えるでしょう。
オフショア開発は本当に「大丈夫」なのか?
「オフショア開発は安いけど不安」という印象を持つ方は少なくありません。
しかし近年は、
・日本語対応のBrSEの存在
・品質管理体制の整備
・長期的な専属チーム構築
により、国内開発と遜色ない品質を実現している企業も増えています。
オフショア開発の成功に重要なのは、「どのパートナーを選ぶか」が鍵となります。
モアアジアのベトナムオフショア開発体制
ここまで、オンサイト・ニアショア・オフショアそれぞれの特徴や、向いているケースについて整理してきました。
特にオフショア開発については、「選択肢として有力だと感じた一方で、実際に任せるなら不安もある」という方も多いのではないでしょうか。
オフショア開発の成否を大きく左右するのは、「どのパートナーと組むか」です。
ここでは、私たちモアアジアがどのような体制でベトナムオフショア開発を行っているのかをご紹介します。
約400名規模のエンジニア体制。最短3日でアサイン可能
弊社のベトナム拠点には、約400名のエンジニアが在籍しています。
業務システムの開発を強みとしつつ、AIやクラウドなどの先端領域まで、幅広いスキルセットに対応可能です。
人材プールがしっかりしているため、
・急ぎでエンジニアを増やしたい
・プロジェクト途中で体制を拡張したい
・受注はあるが、社内リソースが足りない
といった場合でも、最短3日でのスピーディーな人材アサインが可能です。
ハノイ・ダナン・ホーチミンの3拠点体制で、安定したリソース供給
ベトナム国内に、ハノイ・ダナン・ホーチミンの3拠点を構えています。
複数拠点を持つことで、
・人材供給の安定性
・特定地域に依存しないリスク分散
・中〜大規模案件への柔軟な対応
を実現しています。
短期案件だけでなく、中長期で安定した開発体制を組みたい企業にも対応可能です。
日本人PM・日本人デザイナー在籍で、オフショアの不安を軽減
オフショア開発でよく挙げられる不安が、「コミュニケーションがうまくいくか」「認識ズレが起きないか」という点です。
弊社では、
・日本人PM
・日本人デザイナー
・日本語堪能なBrSE
が在籍し、日本側とベトナム側をつなぐ役割を担います。
要件整理や仕様の背景まで共有しながら進めるため、オンサイトや国内開発に近い感覚でプロジェクトを進められる点が特徴です。
セキュリティ面も安心できる開発環境
モアグループでは情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格である ISO/IEC 27001の認証を取得し、国際基準に準拠したセキュリティ体制を構築しています。
あわせて、ISO 9001、CMMIレベル3、ISTQBなどの各種認証も取得しています。
金融・業務系システムなど、セキュリティ要件が厳しい案件実績も多く、情報管理・開発環境のセキュリティ対策には力を入れています。
ベトナム視察にも対応
お客様のご希望に応じて、ベトナム拠点への視察・現地訪問のアレンジも可能です。
実際の開発環境やメンバーの雰囲気を見ていただくことで、より安心してプロジェクトをスタートしていただけます。

まとめ
開発体制に「絶対の正解」はありません。
重要なのは、自社にどのような課題があり、オンサイト・ニアショア・オフショアのどの開発手法であれば解決できるのかを整理して理解することです。
それぞれの違いやメリット・デメリットを正しく把握したうえで、自社の状況に合った開発体制を選ぶことが、IT人材不足時代における現実的かつ持続可能な解決策と言えるでしょう。
その中で、コストとリソース確保の両立を重視される場合、オフショア開発は有力な選択肢の1つとなります。
オフショア開発にご興味がある方は、お気軽にモアアジアへお問い合わせください。
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