
なぜオフショア開発はベトナムなのか|向いている企業・プロジェクトも解説
2026.1.7
日本では人口減少が深刻化しており、あらゆる業界で人手不足が避けられない状況になっています。特にIT業界ではエンジニア不足がますます進行していて、国内採用だけで開発チームを維持するのが難しくなってきました。その中で、「海外の優秀な人材をうまく活用する」という選択肢をとる企業が年々増えています。
そんななか、近年注目度が高まっているのが「ベトナムでのオフショア開発」です。
今回は、
・なぜ【ベトナム】がオフショア先としてアツいのか
・どんなプロジェクトが【ベトナムオフショア】と相性が良いのか
・どんな会社が【ベトナムオフショア】と相性が良いのか
について、できるだけわかりやすく紹介していきます。
「そもそもオフショア開発って?」という方はこちらの記事からご覧ください。
なぜベトナムはオフショア開発の【最高のパートナー】なのか?
まずは「ベトナムって何がそんなにいいの?」というところから。
実際にプロジェクトを走らせる中で感じる、「強み」を7つ紹介していきます。
1. 政治・社会が安定している
ベトナムは社会主義国でありながら市場経済を導入しており、政治体制が安定しています。
長期的なシステム開発においては、「途中で情勢が変わって開発が止まった…」というリスクはなるべく避けたいところです。特に中国は、近年、地政学的なリスクの高まりや、突然の法規制の変更(例:データ規制、プライバシー保護法)により、進出している日系企業にとって予期せぬ事業継続リスクとなるケースが増加しています。これに対し、ベトナムは政治的にも比較的安定しており、数年単位のプロジェクトでも安心して進めやすい環境です。
こうした背景から、ベトナムは政治体制の安定性と経済成長のバランスが取れた、日本にとって非常に相性の良いオフショア先として選ばれ続けています。
2. コストを抑えつつ、しっかり品質もキープ
ベトナムは経済成長が続いていますが、日本に比べて物価や人件費が低いため、開発コストを抑えることが可能です。実際、アメリカや日本での開発と比べると、ベトナムでの労働コストは約30〜50%低くなります。
「安いけど品質が不安…」といった心配をされる方も多いですが、ベトナムはIT教育に力を入れており、高い技術力を備えたエンジニアが豊富です。さらに、日系企業や日本のビジネス文化に触れる機会も豊富な国であるため、品質や納期に対する感覚が他の国と比べて非常に近く、品質基準の大きな乖離も避けることができます。
3. 親日国であり、日本語人材が豊富
ベトナムは、歴史的背景や経済協力により非常に強い親日国として知られています。
日本がベトナムに行ってきた教育支援やインフラ整備が背景にあり、「日本は信頼できる国」というイメージが根付いています。その影響もあるのか、日本語を学ぶ人がとても多く、日本語を話せるITエンジニアも豊富。オフショア開発の大きな課題である「コミュニケーションのズレ」を大幅に軽減できます。
4. 国策としてIT人材の育成を強化している
実はベトナム、「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」を国家戦略に掲げ、2030年までに150万人のIT人材の輩出を目指していることから、毎年多くのエンジニアが誕生しています。
若くて勤勉な人材が多いため、技術トレンドへのキャッチアップも非常に早い傾向があります。
5. 時差わずか2時間
時差は、海外とのプロジェクト推進において避けて通れない大きな課題の一つです。
私自身、過去に南米とプロジェクトを進めていた経験がありますが、質問しても返ってくるのは翌日、という状況でした。
その点、ベトナムは日本との時差がたったの「2時間」。 日本とほぼ同じ時間帯で動いているため、ちょっとした質問や確認もリアルタイムで進めやすいのが大きなメリットです。
6. 平均年齢31歳という圧倒的な若さ
日本が人口減少や少子高齢化という課題に直面する一方、ベトナムは人口が増加傾向にあり、生産年齢人口も拡大しています。
また、平均年齢も非常に若く、2021年のデータでは31歳と発表されています。日本の平均年齢が49歳と言われている中で、この若さは、ベトナムの活気と成長の勢い、そして新しい技術への適応力の高さを実感するポイントでもあります。
7. 学習意欲が高く勤勉な人が多い
ベトナム人は、スキルアップ=良いキャリア(良い待遇)につながるという意識が非常に強いです。AIやクラウド、最新言語など新しい技術への関心が高く、積極的に学んでスキルを伸ばそうとする人が多い印象です。

他のオフショア先と比べたときのベトナムの立ち位置
ここまで7つの強みを見ていただいた通り、ベトナムは「コスト・コミュニケーション・品質」の3点が非常にバランス良く整っている国です。
他国と比較してみると、
コスト重視:バングラデシュ、インドネシア、ミャンマー
最新技術・研究:インド
英語圏:フィリピン
といった選択肢もありますが、「日本市場向け」に最適な国となると、
「時差の少なさ」×「文化の近さ」×「安定したIT供給力」×「日本語能力」
この4つが揃った国は意外と多くありません。
ベトナムはこの点で頭ひとつ抜けており、
多くの日本企業が選びやすい「総合力の高いオフショア先」となっています。
ベトナムオフショア開発に【相性の良い会社】とは?
続いて、オフショア開発の中でも ベトナムの強みを最大限に引き出せる 「相性の良い会社」についてご紹介します。実は「どんな企業にも合う」というわけではなく、ベトナム特有の強みを活かせる会社ほど、より大きな成果を得やすい傾向があります。
ここでは、これまで多数のプロジェクトを支援してきた中で見えてきた、「ベトナムだからこそ相性が良い企業の特徴」を4つ紹介していきます。
1. コミュニケーションをしっかり取れる会社
オフショア開発は「丸投げ」ではうまくいきにくく、日々の仕様確認や方向性のすり合わせが欠かせません。特にベトナムは時差が小さいため、チャットやオンラインMTGで日中にやり取りできる企業とは相性抜群です。さらに、仕様をある程度言語化できる会社は、オフショア活用の満足度が非常に高い傾向があります。
完璧な仕様書は不要ですが、
・画面のイメージ
・やりたいこと
・制約条件
といった最低限の整理ができるとプロジェクトがスムーズに進みます。
反対に、ベトナム人は、積極的にコミュニケーションを取り、不明点をクリアにしてから作業を進める傾向があるため、コミュニケーションを「丸投げ」したいと考える企業や、仕様や要求を「察してほしい」と期待する企業は、ベトナムの特性と相性が悪く、プロジェクトの停滞や手戻りが発生しやすくなるため注意が必要です。
ベトナムの強みを最大限に引き出すためには、「積極的な伴走姿勢」が不可欠です。
2. コストを最適化しつつ、品質も妥協したくない会社
ベトナムは他国と比べて、品質コントロールに必要なコミュニケーションコストが低い、かつ人件費を抑えられるという珍しいバランスを持っています。
さらに、日本語話者がアジアでトップクラスに多かったり、日本案件の経験年数が東南アジアで最も長い国の1つであったりと、日本の基準に慣れているエンジニアが多いのも特徴です。
そのため、
・コストを最適化したい
・とはいえ、品質はしっかり担保したい
・低価格だけが目的ではない
といった企業ほど、ベトナムオフショアの強みを最大限に活かせます。
インドなどの巨大オフショア市場では、近年人件費の高騰が目立つ上、「安いけど品質管理に手間がかかる」「コミュニケーションコストが増えがち」というケースが増えています。
一方ベトナムは、日本品質への理解度が高く、日本語人材も多いため、品質を保ちながらコスト最適化を図りたい企業にとって、おすすめの国の1つです。
3. 中長期でチームを育てたい会社
ベトナムオフショアは、短期的なスポット対応にも柔軟に対応できる一方で、特に「長く同じチームを育てていく」ような中長期の開発体制とも相性が良いです。
ベトナムには、
・若いエンジニア人口が豊富
・東南アジアの中でも離職率が低め
・勤勉で継続的に力を伸ばす文化
といった特徴があり、育成すればするほどパフォーマンスが伸びる傾向があります。
そのため、「パートナー型」の関係を築きたい企業ほど大きなメリットを得られます。
4. セキュリティ基準を重視する会社
日本企業から特に人気が高いベトナムでは、ISO 27001(情報セキュリティマネジメントシステム)などの国際的なセキュリティ認証を取得する動きが加速しており、セキュリティ意識と体制が向上しています。
金融・官公庁系・医療など、セキュアな領域を扱う会社もベトナムとの相性が良いとされています。
ベトナムオフショア開発に【相性の良いプロジェクト】とは?
ここまでで、「なぜベトナムがオフショア開発の最高のパートナーなのか」はイメージが掴めたかと思います。その上で、どんなプロジェクトがよりベトナムで開発を行う上で相性が良いのかを5つ紹介していきます。
1. 日本特有の「高い品質」が求められるプロジェクト
ベトナムは日本企業の進出が多く、日本のビジネス文化に触れる機会も豊富です。
そのため、品質や納期に対する感覚が他の国と比べて近く、微妙なニュアンスも伝わりやすい傾向があります。
2. 安定した体制で長期的に進めたい開発・保守
ベトナムはIT人材が豊富で、継続的なコストメリットも大きいため、長期間にわたって安定した開発リソースを必要とするシステムの保守・運用や継続的な機能追加を伴うプロジェクトに最適です。
3. 大規模・中規模のプロジェクト
人材を多く投入するほどコストメリットは大きくなります。
国内ではエンジニア確保に時間がかかる場合でも、ベトナムなら比較的スムーズにチームを構築できる点が大きな強みです。
4. 事前に仕様が明確に固められるプロジェクト
開発前にある程度仕様が固まっている案件であれば、オフショア開発における大きな懸念点である、コミュニケーションにかかる時間や手間、認識のズレを最小限に抑えることができます。
5. 新しい技術を積極的に取り入れたいプロジェクト
若くて学習意欲の高いエンジニアが多いベトナムでは、AI、ブロックチェーン、クラウドなど最新技術を扱える人材が多数います。
新しい技術領域を攻めたい場合も相性の良い環境です。

国内開発と比較して見えるベトナムオフショアの価値
現在の日本は、
・エンジニア不足
・人件費の高騰
・採用の難易度上昇
といった課題を抱えています。
一方、ベトナムオフショアを活用すると、
・安定して人材を確保しやすい
・コストを最適化できる
・最新技術へのキャッチアップが早い
といったメリットが得られます。
「国内にこだわって採用を続ける」か「海外の優秀な人材と組んで前に進む」か。
この選択肢を比較したとき、ベトナムは非常に現実的な選択肢の1つになります。
モアアジアのベトナムオフショア開発体制
ここまでベトナムという国の魅力や、相性の良い企業・プロジェクトについて紹介してきました。
では実際に、私たちモアアジアはどのような体制でベトナムオフショア開発を行っているのかをご紹介します。
約400名規模のエンジニア体制。スピーディーなアサインが可能
弊社のベトナム拠点には、約400名のエンジニアが在籍しています。
業務システムの開発を強みとしつつ、AIやクラウドなどの先端領域まで、幅広いスキルセットに対応可能です。
人材プールがしっかりしているため、
・急ぎでエンジニアを増やしたい
・プロジェクト途中で体制を拡張したい
といった場合でも、最短3日でのアサインが可能です。
ハノイ・ダナン・ホーチミンの3拠点体制
モアアジアはベトナム国内に、ハノイ・ダナン・ホーチミンの3拠点を構えています。
複数拠点を持つことで、
・人材供給の安定性
・特定地域に依存しないリスク分散
・プロジェクト規模に応じた柔軟な体制構築
を実現しています。
中長期・大規模なプロジェクトでも、安心してご相談いただける体制です。
日本人PM・日本人デザイナー在籍で、コミュニケーションの不安を最小限に
オフショア開発で最も不安に感じられやすいのが、「コミュニケーションのズレ」や「認識違い」です。
弊社では、日本人PMや日本人デザイナーが在籍しており、日本側・ベトナム側の橋渡しを行います。さらに、日本語堪能なBrSEも多数在籍しているため、仕様の細かいニュアンスや背景意図までしっかり共有できます。
セキュリティ対策も万全。安心して任せられる開発環境
モアグループでは情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格である ISO/IEC 27001の認証を取得し、国際基準に準拠したセキュリティ体制を構築しています。
あわせて、ISO 9001、CMMIレベル3、ISTQBなどの各種認証も取得しています。
金融・業務系システムなど、セキュリティ要件が厳しい案件実績も多く、情報管理・開発環境のセキュリティ対策には力を入れています。
ベトナム視察にも対応
お客様のご希望に応じて、ベトナム拠点への視察・現地訪問のアレンジも可能です。
実際の開発環境やメンバーの雰囲気を見ていただくことで、より安心してプロジェクトをスタートしていただけます。

まとめ
いかがでしたか。
なぜベトナムがオフショア開発においてこれほど注目されているのか、そしてどのようなプロジェクトや会社と相性が良いのかを紹介しました。
ベトナムは、
・時差の少なさ
・コストパフォーマンスの良さ
・親日性と日本語人材の豊富さ
・若いIT人材の成長力
・最新技術への積極性
といった日本企業が求めるポイントをしっかり押さえています。
こうしたベトナムオフショア開発の強みを活かすことで、「人材不足」「コスト上昇」「技術領域の拡大」といった課題を、前へ進めることができます。
もし、
・オフショア開発を検討している
・人材確保がうまくいかない
・品質とコストのバランスを最適化したい
というお悩みがあれば、ぜひお気軽にモアアジアへご相談ください。