
日本人デザイナーが在籍するベトナムオフショア開発の強みとは?UI/UXで差別化する方法
2025.8.28
こんにちは。ベトナムでのシステム開発を提供する mor asiaデザイナーのShinoです。
近年、開発コストの削減やスピード向上を目的に、オフショア開発を活用する企業が急増しています。特にベトナムはエンジニア人材が豊富で、コストメリットも大きいため、日本企業から注目を集めています。
しかし数多くのオフショア開発の会社を比較する中で、
- 「どの会社も似ていて違いが分からない」
- 「システム開発だけでなくUI/UXに強い会社に依頼したい」
- と感じる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、日本人デザイナーが在籍するオフショア開発会社を選ぶメリット について、具体的な事例を交えながら紹介します。
システム開発におけるデザイナーの役割とは?

システム開発におけるデザイナーの役割は、Webアプリやスマートフォンアプリの画面をUI設計(ユーザーインターフェースデザイン) を担当することです。
情報提供を主とする「Webサイト」や、ユーザーが検索、入力など主体的な行動を起こす「Webアプリケーション」いわゆる「UI設計」のデザインを行います。
日本人デザイナーがいるオフショア開発会社を選ぶメリット
そもそもオフショア開発でデザインはできるのでしょうか?
実はオフショア開発では、いわゆる”システム開発のみ”を行なっている会社がほとんどです。もちろんデザインから対応するオフショア開発会社も存在しますが、そのほとんどはオフショア先の外国人デザイナーがデザインを行います。
しかし弊社ではベトナムでのオフショア開発を提供しているものの、デザインを希望するお客様には、弊社日本法人在籍の「日本人デザイナー」をご提案しています。
日本人デザイナーがオフショア開発に在籍しているメリットとは何か?その理由を解説します。
1. 日本人向けのUI/UXデザインが可能
ほとんどの企業は、”日本人向けのシステムやサービス”を開発することが多いですが、オフショア開発の多くは外国人デザイナーが担当します。
しかし、文化や色彩感覚が異なるため、日本人ユーザーに最適化されたデザインを提供するのは難しいケースが多いのが現状です。ベトナム人と日本人では文化が異なれば、日本では常識であろう“感覚”が異なります。
例えば、
- ベトナムでは「赤=縁起が良い」 → 日本では「闘争心・強さ」を連想
- UIのトレンドやフォント感覚も異なる
日本人のデザイナーがいれば、日本の文化やトレンド、特性を加味したデザイン提供することが可能です。
2. “デザイン”と”システム開発”をまとめて依頼することができる
先述の通りオフショア開発では”システム開発のみ”を行なっている企業がほとんどです。
社内にデザイナーがいる企業はデザインを自社、システム開発はオフショア会社に依頼ということが可能ですが、社内にデザイナーがいない場合は、デザインとシステム開発をそれぞれ別で外注しなければなりません。
しかし、日本人デザイナーがいるオフショア開発会社なら、デザインと開発をまとめて依頼可能です。弊社では、以下の開発方式をよく取りますが、デザインもそれぞれ以下のように進めることが可能です。
- ウォーターフォール開発 → 最初に制作したデザインをそのまま進行
- アジャイル開発 → 開発途中での仕様変更に伴い、柔軟にデザイン修正が可能
システムの関係でデザインを変更しなければならない箇所が発生したとしても、オフショア開発先のデザイナーに依頼すれば、都度デザインの変更・修正を依頼することが可能です。
さらに日本人デザイナーであれば、企画段階や設計段階からプロジェクトに参加が可能で、UI/UXを考慮した設計を進めることも可能です。
3. エンジニアとの連携がスムーズ
オフショア開発でよくある課題は「細かいデザイン指示が伝わらないこと」です。
例えば、
- 「表の枠を広げてほしい」
- 「もう少しテキストの間隔が綺麗に見えるようにしてほしい」
などの、デザイナーが不要だと思われる少しの修正に関しても、”感覚”の依頼はベトナム人にとっては難しいものです。こうした“感覚的な要望”は、日本人デザイナーが間に入ることでエンジニアとの橋渡しが可能になります。
オフショア開発に所属している日本人デザイナーは、ベトナム人エンジニアが苦手なところも把握しているので、スムーズに連携することができます。
結果的に、
- 無駄な確認作業が減る
- 計画通りに納品が進む
- デザイン ↔ エンジニアの双方向の提案が増え、選択肢が広がる
といった効果が期待できます。デザイナーがエンジニアとのやりとりの仕方を熟知していることで、結果的にデザインの選択肢も増え、工数も効果的に活用できるのです。
デザインを修正したいがテキストでの指示はうまく伝わらない、デザインや実装方法の幅を広げたいなど、困った時は、ぜひオフショア開発のデザイナーに相談してみてください。
mor asiaのチームで実際に行ったこと
事例1:デザイナーの提案を軸に追加機能が決定

BtoB向け営業システムのリニューアルにおいて、
- デザインの刷新
- 新機能の追加
のご依頼をいただきました。
このシステムの開発当初は、デザイナーを入れずデザインテンプレートを使用し、オフショアのベンダーを利用し開発されていたため、「日本人の感覚とズレたデザイン」が多く、機能追加も整理できていない状態でした。
そこで弊社の日本人デザイナーがUI/UXを踏まえたデザイン提案+不足機能の洗い出しを実施しました。
- UI/UXを踏まえたデザイン提案
では、弊社のデザイナーが、クライアント様へヒアリングを実施し、エンドユーザーがサービスを通してどんな体験をするのか?(顧客体験)、どのような体験をして欲しいかのゴールを徹底的に深掘りを実施。その上で、日本のUI/UXのトレンドを踏まえたデザインを制作を実施・提案しました。
- 不足機能の洗い出し
については、ヒアリングをもとに設定した顧客体験のゴールを達成するために不足している機能の提案を実施。弊社デザイナーの提案をもとに追加する新機能を決定→正式にデザインに落とし込む→デザインを軸に開発を進めるという流れで進めることとなりました。
結果的に、デザイナーがプロジェクトの企画段階(追加機能の選定段階)から入ったことで、お客様は悩んでいた課題解決を実現することができました。
事例2:デザイナーの介入で担当者の負担を軽減

あるお客様からいただいた案件は、
- デザインは別のデザイン会社にて外注し、ご用意
- 弊社では開発、テストのみを実施
でしたが、開発途中で仕様変更が発生し、外注したデザインと機能の整合性が取れなくなりました。
作成いただいたデザイン会社では、デザインの再修正がタイミング的に難しく、対応に時間が必要でしたが、弊社の日本人デザイナーが途中から参加し、仕様変更部分デザイン修正とエンジニアへの直接指示を担当しました。
その結果、
- 仕様変更によるデザインの一貫性を持たせる
- これまでクライアント様からの細かな直接指示をデザイナーが行うことによるクライアント様の負担削減
を実現することができました。
まとめ:UI/UXに強いオフショア開発を選ぶなら「日本人デザイナー在籍」がカギ
オフショア開発で失敗しやすいポイントの一つが「UI/UXの品質」です。いくら優秀なエンジニアがいても、ユーザー目線を欠いたシステムは使われません。
日本人デザイナーがいるオフショア開発会社なら、
- 日本市場に最適化されたデザイン
- 開発とのワンストップ対応
- エンジニアとのスムーズな連携
が実現できます。
mor asiaでは、受託開発・ラボ型開発の両方に対応しており、プロジェクト専属の日本人デザイナー+ベトナム人エンジニアのチームを組成可能です。
- デザインから開発まで一貫して依頼したい
- 必要なタイミングだけデザインを依頼したい
といった柔軟なご要望にも対応しています。ぜひお気軽にご相談ください。